漢方と女性


女性の体は根っから妊娠、出産するための元来機能を備え携帯しています。
そのため男性に対してホルモンの分泌の変化が多いのが特徴です。
女性の身体は生涯にわたって女性ホルモン分泌によっていますが、とにかく月経、妊娠、出産、閉経、更年期などは分泌が凄まじく変化する時期です。
ホルモンは些細な変化でバランスをひずみ易く、それによって病気を引き起こすこともあります。
また体力面や精神面での負担も凄まじく、多くの女性が月経痛や冷え、肩こり、イライラ感などのさまざまな不調を抱えています。
このような女性特有の症状は西洋医学による治療は苦しく、治療の無用とされることも多くありました。
そこで漢方という選択があります。
女性特有の病気は体質やルーティンを見直して根気よく改善していくことが大切ですが、それはやけに漢方の得意とするところといえます。
漢方は江戸時代には庶民の医療として全盛期を迎えていましたが、当時から生活の知恵として庶民に活用されてきました。
そうして経験的にその効果は大きく認められていました。
近年の研究によってその効果はロジカルに実証され、積極的に治療に取り入れられるようになっています。
女性において何よりも安心なのは漢方が西洋医学による薬に対して、胎児や母乳への影響がないものが多いということです。
妊娠期、授乳期にも悲しい症状を我慢しなくて済みます。
体の不調ばかりでなく不妊治療の選択肢として、また肌荒れやシミ、そばかすなどの美容面でも漢方は効果を期待できます。

漢方と西洋医学


現在、医療の現場では統合医療の重要性が高まっています。
統合医療とは医療の分野に関わらず、一人ひとりの病状に応じた治療を選択する医療ですが、そこで注目を集めているのが漢方です。
漢方は2000年以上前に中国で確立し、5世紀半ばに日本に伝わりました。
その後日本独自の発展をとげ、漢方薬として現在も親しまれています。
西洋医学より歴史が古く、江戸時代には日本の医療の中心でした。
漢方薬と西洋医学の最も大きな違いは、診察の際、漢方は人間全体を診るのに対し、西洋医学は病気を診るという点です。
具体的にいうと、漢方は人間の身体を一つの生き物と捉え、身体の内部のバランスが崩れることによって病気になると考えます。
そのため検査や数値は重視されず、個人の症状に合わせた漢方薬を処方して治療を行います。
人間が本来持っているホメオスタシスを高め、病気の原因を根本から直すことを目的としています。
使用陥る漢方薬は野生に存在する生薬で、副作用が少ないのも特長です。
一方西洋医学の診断では検査結果が重視されます。
治療は手術や薬剤によって病気の原因を取り除いたり、症状を抑えたりする方法が中心です。
この方法は症状に直接呼びかけるため働きがありますが、副作用も伴います。
漢方とは変わり、病気の原因を根本的に直してはいないため、治療を甘んじるともとの状態に舞い戻ることもあります。
漢方も西洋医学も今後の医療に欲しいもので、必要に応じて双方が補完しあいながら効果な治療が受けることが望まれています。

漢方の診察


漢方それでは診断を「証」と済む、診察は「証」を決める事から始められます。
診察の方法は「望診、聞診、問診、切診」の4つがあり、これを四診といいます。
西洋医学ものの検査機器は一切使わず、医師の感性によって患者の心身の状態を診察します。
四診の一つ、望診は視覚によって診察することです。
患者の顔色、目、皮膚や爪、頭髪の状態、動作、体格などを細く観察します。
殊更舌の状態はコツで、「舌診」と言われています。
聞診は聴覚と嗅覚によって診察することをいいます。
主に語気や明かし方、呼吸音などを観察します。
また体臭や排泄ものの匂いからも身構えを知ることができます。
問診はさまざまな質問によって全身の状態を把握する方法で、多くの病院が副次的に取り入れています。
便通、尿、冷えの有無、のどの渇きや汗のかき方、既往症や家族歴などが質問されます。
また問診の際、患者の話す様子や視線などから心の状態も解る手がかりとされます。
切診は患者の体に直接手で触れて診察することです。
冷えや皮膚の状態を診る他、脈を診る「脈診」、腹部に触って腹圧や筋肉の緊張度を診る「腹診」などがあります。
「体調が悪い」とか「気分がすぐれない」という曖昧な患者の訴えは、漢方それでは診断の重要な要素と考えられます。
また、患者が頭痛のために受診したのに、腹部を触ったり、便通について質問されるということもよくあります。
これは患者の症状が局部だけでも、漢方まずは全身の状態を読み取ることが基本であるからです。

漢方と高齢者


日本の高齢化社会は今後一段と結び付くことが予想されていますが、医療において注目を集めているものは漢方です。
高齢者の健康は個人差が激しく、元気に暮らしている人、病気を抱えている人、寝たきりになっている人などさまざまです。
また高齢者の特徴として、生理機能が低下している、記憶力が低下しているなどがあげられます。
なので今後は一人ひとりに合わせた治療が必要であり、その一つとして漢方が見直されているのです。
高齢者には複数の病気をあわせ持っている人が大勢います。
こうした高齢者は西洋医療だけの病院では内科、眼下、整形外科など、複数の科で診察や治療を受けなければなりません。
患者はいくつも検査と治療を受けることになり、精神的な負担が大きくなります。
また病気が多いと薬剤の数も多くなりますが、高齢者は若者と違い、薬ものの代謝能力が低下しているため、体への負担も大きくなります。
一方、漢方で処方される漢方薬には複数の生薬が配合されています。
それらが体内で多様に作用するため、一つの薬でさまざまな症状への効果が期待できます。
がんらい生薬は天然に存在するものからできているため高齢者の体に負担が少ないことも安心ですが、結果的に薬剤の数が少なくて済むため一段と安心です。
漢方には多くのすぐれた面があるといっても、西洋医学なくしてこれまでの医学の進歩はありえません。
今後はありとあらゆる医療が補完し合い、高齢者を支えて出向く医療体制が望まれています。